明治維新後の近代化。
そして第二次世界大戦後の復興。

これらは欧米文化を受け入れたことで達成できたかのように言われていますが、もしそうなら欧米文化に触れた国はすべて日本と同じように発展していなければおかしくなります。

日本だけがいち早く近代化できたのは、江戸時代に培われた日本人の「仕事に対する美学」が息づいていたからであり、その礎となったのが江戸時代の元商人で経営学者の石田梅岩が広めた「石門心学」である。

そんなことが書かれた本を興味深く読みました。

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「石門心学」は、道徳観をベースにした人としての生き方を説いたもので、江戸時代には「卑しい存在」と考えられがちだった商人の心構えや、何のために仕事をするのかという意義を分かりやすく民衆に広めました。

その教えを集約すると「正直・倹約・勤勉」というありふれた言葉に収まってしまうのですが、その意味合いは現代とは少し異なっています。

例えば倹約。

今では、自分自身が使うお金を節約するという意味が一般的ですが、梅岩は「世間のために倹約せよ」と言っています。

世間のために従来3つ必要だったものを2つで済ませるようにする。
農民が三石の年貢を納めていたのなら、為政者は二石で賄えるように創意工夫をする。
そうすることで民が潤い、結果的に国も潤うようになる。

現代風にいうと、原価が3割かかっていたものを2割で済むようにし、浮いた1割分を自分の儲けにするのではなく世間に還元(価格据え置きなど)することで、余分な消費をすることなく世間を富ませることができる、という感じでしょうか。


アダム・スミスが説いた「見えざる手」は、各人が己の利益を追求すれば「見えない力」が働いて自然と世間の利益になるということでしたが、梅岩は各人が「世間」を意識することが重要であり、そのための道徳観が必要であると訴えています。

世間から応援されることを目指す今の会社の在り方にとても近いですね。


働き方改革をはじめ、今までの価値観が大きく変わりつつある現代だからこそ、「日本人」の心の奥底に根付いている美学をもう一度見直すことでヒントが得られるような気がします。





なぜ名経営者は石田梅岩に学ぶのか? (ディスカヴァー携書)
森田 健司
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2019-01-25





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