コンタクトレンズ「アキュビュー」のジョンソン・エンド・ジョンソンが北海道で展開している屋外広告プロジェクトが好評のようです。


その特徴をひとことで表すと『見えない広告』

スポーツをやってる人を応援するメッセージが書かれているのですが、視力検査表のように段々と小さくなっていくので、近づいていかないと何が書いてあるか読めない仕掛けになっています。

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なぜこんな広告になったのかというと、スポーツをやっている中でも、「目が悪い中学生・高校生」がターゲットだから。その中高生たちに、スポーツをやる上で根性だけではどうにもならない「視力」の大切さに気づいてもらうのが目的なんだそうです。



ターゲットが絞り込めているので、広告内容だけでなく展開の仕方もブレがありません。


■出展地域

15~17歳の視力の低さが全国トップクラスの北海道を選び、その中でも複数のスポーツ強豪校がしのぎを削る札幌市東区に限定した。


■出展場所

通常の屋外看板スペースではなく、中高生の通学路に点在する地元の個人宅や飲食店・商店など20ヶ所以上に掲出場所を提供してもらった。

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■話題性

中高生が面白がって見てくれるよう、広告スペースを貸与してくれたパン屋やカレー屋、個人宅などに合わせたメッセージにカスタマイズした。

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戦略と戦術が徹底されてますね。




この広告展開には、マーケティングでよく言われる「ターゲットを絞れ!」という金言のうま味が凝縮されています。



■ターゲットを絞ることで得られるメリット


1.ターゲットがどこにいるかを探しやすい

 目が悪い中高生がいる&スポーツが盛んな地域はどこだろう?
 =札幌市東区の通学路に限定できる。


2.ターゲットの悩み事を予想しやすい

 「今取り組んでいるスポーツにもっとうまくなりたい・・・」
 =そのためには視力も大事だよ!というメッセージが【お役立ち】になれる。


3.ターゲットの行動が予想しやすい

 中高生が面白がって学校や家で話題にしてくれるにはどうすればいいか?
 =普段広告がないような場所に、学校でよく見る視力検査表をつけてみよう。
 




「ターゲットを絞る」というのは、裏を返せば「ターゲット以外を捨てる」と同意語になります。

ターゲット以外を捨てるのはとても勇気がいることですが、使い捨てコンタクトレンズという世の中に普及しきっている商品を告知するのに「目が悪い人」という最大公約数のターゲットを狙っていては、他社の競争になることが目に見えています。


しかし今回のようにターゲット以外を捨てることで、

・「売りたい相手」「役立ちになる相手」が明確になり、
・ターゲットと企業が両想いになり、
・それが結果として話題になり、
・捨てたはずの一時ターゲットにまで広がっていく。


という、企画担当者としてはウハウハな状態を創り出すことができます。

ターゲットを絞るお手本のような素晴らしい企画ですね。
※詳細はこちら
ジョンソン&ジョンソン【スポ×コン応援団】企画意図の解説ページ





地場工務店の皆さんも、

「家を建てる全ての人へ」

なんていうゆるゆるのターゲット設定ではなく、自社の家が役に立てる人をたったひとりに絞りきれるぐらいまで限定してしまってください。


『ターゲット以外を捨てる勇気』=『ターゲットとなる人を本気で守りぬく勇気』

です。


御社の家や家づくりそのもので本気で守れる「たった一組の家族」のことを想い浮かべながらチラシやホームページを作ってみると、広告表現や企画会議が劇的に変わることを実感できるはずです。



できない場合はご一報を。

自社の家の魅力の徹底的なアブリだしからお手伝いします。





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